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どうしたの!?
同業者が不祥事件を起こしました!
2023年7月19日、しまなみ信用金庫の元職員が業務上横領の容疑で三原警察署に逮捕されるという衝撃的な事件が発生しました。この事件は、2022年に発覚した不祥事件の続報であり、金融機関として信用を第一とする信用金庫でこのような事態が起きたことは、業界全体に大きな波紋を投げかけています。本記事では、この事件の詳細と、私たち信用金庫職員が学ぶべき教訓、そしてお客様にご注意いただきたい点について解説します。
しまなみ信用金庫の概要
まず、事件の舞台となったしまなみ信用金庫の概要をご紹介します。
項目 | 内容 |
---|---|
創業 | 1944年8月1日 |
本店所在地 | 三原市港町1-8-1 |
会員数 | 44,322名 |
出資金 | 31億31百万円 |
預積金残高 | 3,774億77百万円 |
貸出金残高 | 1,538億12百万円 |
店舗数 | 22店舗 |
役職員数 | 328名 |
常勤役職員数 | 279名 |
2024年(令和6年)3月末現在の情報だよ!
しまなみ信用金庫は、2003年1月14日に「かもめ信用金庫」と「福鞆信用金庫」が合併して誕生しました。地域に根ざした金融機関として、中小企業や個人のお客様の支援に力を入れてきた歴史ある信用金庫です。
不祥事件の概要
▼ 出典
しまなみ信金、男性職員が325万円着服 ニッキンONLINE:2022.07.29 16:05
しまなみ信金、元職員に余罪 206万円を着服 ニッキンONLINE:2022.12.23 16:01
発生店舗
本事件は、皆実支店および本郷支店で発生しました。
事故者
事故者は2022年10月6日付で懲戒解雇された元職員(35歳、元渉外係長)です。
手口(内容)
元職員は、定期積金、普通預金、振込資金を着服しました。定期積金については、満期前に顧客の証書を預かり、署名捺印をもらって中途解約し、その資金を着服しました。また、渉外活動中に定期積金の解約手続きをして中途解約金などを横領し、発覚を回避するため、後日、普通預金口座に入金して補填することを繰り返していたと見られます。
事故金額と実損金額
皆実支店での被害実損額は325万円(被害先12件)、本郷支店での被害実損額は約206万円(被害先53件)で、合計約531万円の被害が確認されています。
事故発生日(発覚日)
事故の発覚は2022年7月29日に公表された不祥事件の時点です。その後、余罪についても2022年12月23日に公表されています。
人事処分
事故者は2022年10月6日付で懲戒解雇されています。
元職員の逮捕について
2023年7月19日、元職員が三原警察署に業務上横領の容疑で逮捕されました。
顧客への対応と今後の取り組み
しまなみ信用金庫は、この事件を受けて以下の対応を行っています。
- 内部調査の実施と事実関係の全容調査・検証
- お客様への謝罪と対応
- 警察捜査への全面的な協力
- 再発防止策の策定と実施
- 内部管理態勢・法令等遵守態勢の強化
また、お客様からのお問い合わせに対応するため、専用のフリーダイヤル(0120-73-4073)を設置し、平日の午前9時から午後5時まで(7月20日は午後7時まで)対応しています。
さらに、「不祥事件再発防止特命チーム」を発足させ、業務フローの見直しなど内部けん制機能の強化に取り組んでいます。
信用金庫職員として、このような対応は適切であり、今後の信頼回復に向けた重要なステップだと考えます。
まとめ
このような不祥事件を防ぐため、お客様にも以下の点にご注意いただきたいと思います。
- 定期的な取引明細の確認:通帳や取引明細を定期的にチェックし、不審な取引がないか確認してください。
- 複数の職員との対応:可能な限り、同じ職員だけでなく複数の職員と対応することで、不正のリスクを軽減できます。
- 不明点はすぐに問い合わせ:取引内容や残高に疑問がある場合は、すぐに金融機関に問い合わせてください。
- セキュリティ意識の向上:パスワードの管理や個人情報の取り扱いには十分注意してください。
- 金融リテラシーの向上:金融商品や取引について基本的な知識を身につけることで、不正を見抜く力が養われます。
私たち信用金庫職員も、お客様の大切な資産を守るという使命を再認識し、より一層のコンプライアンス意識と職業倫理の向上に努めてまいります。お客様と信用金庫が互いに注意を払い、協力することで、このような不祥事の再発を防ぎ、より安全で信頼できる金融サービスを提供できると確信しています。